石原慎太郎氏死す

 

石原慎太郎氏の逝去を悼む

 作家であり、東京都知事も務められた石原慎太郎氏がご逝去されました。訃報に接し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 私にとって石原慎太郎氏は、若い頃、特別な存在でした。大学三年生の時、有志の仲間たちと技術系の会社訪問旅行に参加したのですが、その夜、旅館で私たちは少々羽目を外してしまいました。性器で障子を破ったり、当時流行していたストリーキングを浴室から部屋まで全裸で走り抜けたりと、今思えば若気の至り、世相や彼の小説の影響もあったのかもしれません。ただ、あの時は、ほんの少しばかりのバカ騒ぎがしてみたかっただけなのです。後日、引率の教授には笑いながらも叱られましたが、今となっては懐かしい思い出です。

 弟の裕次郎氏にはどうも親しみが持てなかったのですが、兄である慎太郎氏には、硬派なイメージを抱き、どこか崇拝する偶像のような存在として見ていました。彼の作品には、若者のエネルギーや葛藤、そして社会に対する鋭い視点が描かれており、当時の私にとって、それは新鮮で刺激的なものでした。

 東京都知事としての石原慎太郎氏の功績や評価は 多岐にわたりますが、作家としての彼の残した作品群は、これからも多くの人々に読み継がれていくことでしょう。若き日の私に強烈な印象を与えた彼の文学は、今も私の心に深く刻まれています。

改めて、石原慎太郎氏のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、謹んで哀悼の意を表します。

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